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自分で染めちゃダメ!なワケ(ホームカラーについて)

美容師はホームカラーを嫌います。その理由についてご説明したいと思います。

理由としてはざっくりいって3つ

1傷むから
2色がムラになるから
3美容室が儲からないから(笑)

3については説明不要でしょう(笑)しかし、あくまで3はおまけのようなものです。
問題は1と2です。しかし、これについても、おそらく多くのお客様は勘違いをしてると思いますし、同様に美容師も説明が不足しているように思います。ですので、ここでしっかりと説明しておきます。

1と2は密接に関係していますので、合わせて説明します。

多くのお客様は美容室で染めるより、自分で染める方が傷むということは自覚されていると思います。
そして、その理由はたぶん「美容室で使っている薬剤のほうが市販の薬剤より高級だから傷まない」というものだと思います。実際に美容師にそのような説明を受けた方もいると思います。

結論からいうとそれは間違いです。そして、美容師に対しては説明不足と言えると思います。

もちろん、完全な間違いではなく傷みにくいカラーなども次々に発売されてますし、それをいち早く使える美容室の方が『いい薬剤」を使っているとも言えますが、本質はそうではありません。
正解は「美容室のほうが、豊富な薬剤を常備してあり、部位や状態に合わせて使い分ける事ができるから」です。

では、なぜ使い分ける必要があるのか?ホームカラーをする、ほとんどの方は初めてカラーをするわけではありません。つまり、髪は「まだ染めていない毛」と「最低一度は染めたことがある毛」に分かれます。

まだ染めてない毛を新生毛(新生部)といいます。

そして、染めた事がある毛を既染毛(既染部)と言います。

これら2つの部位は必要な薬剤が違います。ここでは白髪染めを例にとります。
根元の白髪が生えてきた部分に塗る薬剤に求められる条件は白髪が染まる事、そして全体を茶色にしたい場合、一緒に生えてきた黒髪を茶色にすることが求められます。
白髪を茶色にすることと黒髪を茶色にすることは似ているように思われるかもしれませんが実は大きく違います。

薬剤の成分の話になると、おそらく難しい単語が出てきて、わかりづらくなると思いますので実際に起こる現象で説明しますと、白髪を茶色にするのは「色を足す」ことであるのに対し黒髪を茶色にするのは「色を引く」ことになります。

色を引くというとわかりづらいと思いますが、要は黒髪の黒の色素(実際は黒ではないですが)を髪から分解して抜き取ることです。言い方を変えれば、元々あるものを壊しているということです。
この、壊す行為には強い薬剤のパワーが必要になります。壊すわけですから当然傷みます。
ここでさっきの既染部(一度染めた部分)を考えると、根本の黒い毛が壊す必要があるのに対し一度染めた毛は、もう壊れているので、壊す必要がないということになります。
つまり、「既染部には強い薬剤パワーが必要ない」のです。

一度まとめますと「色を足すのには弱い薬剤でも十分」であり「色を引く(抜く)のには強い薬剤が必要」というわけです。

後半へ続く

トリートメントの後にリンス?

いろいろな考え方があるのですが、メーカーでセットで販売してる場合
そのパッケージに使う順番が書いてあると思います。
その順番通りに使うのが、一番効果的かと思います。

ここでは、基本的なことをご説明します。

リンスとは元はアルカリの中和のための物でした。
昔のシャンプーはアルカリ性でしたが、今はどこのメーカーさんも盛んに弱酸性を謳っていますね。
つまり、本来の意味でのリンスの役割はあまり必要ではなくなりました。
現在のリンスはメーカーによりますが、髪の表面を整えたり(絡みにくくしたり)
静電気を防止したり、いろいろな効果を持たせています。
物によっては、髪の表面に膜を張るタイプの物もあるようです。ただし、それをリンスと呼ぶメーカーと
別の言い方をするメーカーと様々ですので、一概には言えませんが、もし膜を張るタイプの物である場合
トリートメントの後の方がいいかと思います。

一方、トリートメントは治療という意味です。治療なので、髪の内部を補修するという効果を持った物が
多いですが、物によってはキューティクルを補修するといった外部補強を行うものもあります。

さらにその上から、膜を張るタイプの物をあります。

そういった物の場合、リンスは不要かと思います。

よく商品の説明を読んで、正しく使って頂ければ問題ないと思いますが

美容師に相談すれば、より効果的な使い方があるかもしれません。