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クセを改善するシャンプーありますか?

くせ毛用シャンプーという物が、いろいろなメーカーから販売されていますが

はっきり言ってしまうと、あまり効果がないと思います。

くせの強さにもよると思いますが、シャンプーで、どうにかなるくらいの癖なら
むしろ、スタイリング剤を工夫したほうが効果的だと。

ただし、自身が抱えている悩みの原因が本当にくせなのか、ダメージなのか
それとも、別の原因があるのか、、
もしかすると、ご自身で気がつかない原因があるかもしれません。

こればかりになってしまいますが、信頼できる美容師さんに見てもらうのが一番ですね:)

正しいシャンプーの仕方、教えてください。

シャンプーの仕方ですが、特に変わったことをする必要はありません。

1.できるだけ毛穴が開いた状態のほうがより汚れが落ちやすくなりますので、湯船につかって

  汗をかいてからのほうがよい。

  シャワーの場合であっても、浴室が寒くて鳥肌が立っているような状態では頭皮の汚れは落ちにくいので

  できるだけ温まってからにする。

2.まず、髪をよく流す。濡らすではなく、流す理由は「お湯だけで流れる汚れを先に落とす為」

  髪にはお湯だけでは、落ちない汚れと落ちる汚れがあります。

  前者は主に油汚れ、後者は埃等や汗に含まれるミネラル分(塩など)。

  前者を落とす為にシャンプーには界面活性剤が入っていますが

  後者の汚れが界面活性剤の働きを弱めてしまいます。

  よって、シャンプーをつける前にお湯でよく流すことが大切です。

3.シャンプーを手に取って、髪を泡立てます。油分を含んだ整髪料を使用した日は

  ある程度、髪全体にシャンプーを行き渡らせたら一度流します。

  シャンプーにとってみると、頭皮から出る油汚れも、ワックスに含まれる油分も

  同じ油汚れです。つまり、ワックスをつけている髪はシャンプーからすれば

  相当汚れているのと同じになりますから、当然泡が立ちません。

  その状態でシャンプーしても、毛穴の汚れは落ちませんので

  一度、流してしまいましょう。

  もしも、もう一度シャンプーをつけてもフワフワした泡が立たない場合

  まだ、かなり汚れているということですから、泡立ちが良くなるまで

  繰り返して下さい。

4.ふわっとした泡が立つようになったら今度は頭皮に泡が万遍なく行き渡るように

  広げていきます。ゴシゴシ洗っても、毛穴の奥まで指が届くわけではありません。

  必要以上に強い力で洗うのはやめましょう。

  しかし、程よい刺激を頭皮に与えることによって血行がよくなりますので

  頭皮を傷つけない程度の力加減でマッサージするように全体を洗って下さい。

  爪が伸びていると、知らない内に頭皮を傷つけますので気を付けてください。

 

5.洗い終わったら、しっかり流してください。トリートメントをする場合であっても

  一度しっかりシャンプーを流してからつけるようにして下さい。

  ここで流した時に、いつまでたってもヌルヌルするようなシャンプーははっきり言って

  おすすめできません。肌にやさしい高価な界面活性剤はだいたい泡切れはいいですし

  そういった物ほど余分なものが入っていないですから。適度にきしみが出る物くらいでも

  いいと思います。そして、そういったシャンプーの方が後からつけるトリートメントの吸収を

  邪魔しませんのでトリートメント効果が高くなります。  

自宅で出来る髪を傷めない10の方法

ヘアケアで大切な事は?・・というご質問ですが、これは非常に範囲が広い問題です。

最近では、「頭皮ケア」という言葉もCMなどで使われるようになりましたが、この頭皮ケアもヘアケアと言えると思います。

いい髪にしたかったら、生えてくる毛もいい状態でないといけないですから。

話を戻しますが、「ではヘアケアとは何か?」と言われると少し哲学的になってしまいます。

ですが、そんなどうでもいいことに文字を割けませんので、抽象的にして誤魔化すことにします。

ヘアケアで大切な事は、「まず、どういう風になりたいかイメージをはっきりさせること」です。

人によって悩みが違うので、まずそれをはっきりさせないと対処法がないのです。

しかし、どんな髪質の方でも実践して欲しいことがいくつかありますので箇条書きにてお伝えします。

1 ヘアケアの見直しは、まずシャンプーから

2 基本は夜シャンプーして寝る事

3 髪を洗ったらドライヤーで乾かすこと

4 理想は湯船に浸かって汗をかいてからシャンプー

5 髪にスタイリング剤がついていて泡立ちが悪いと感じたら、流してもう一度シャンプー

6トリートメントは頭皮につけない(一部の頭皮用トリートメントは除く)

7 頭にタオルを巻いたまま放置しない

8 シャンプー用の頭皮ブラシ(とげとげしたやつ)は使わない(特に硬いもの)

9 自分で染めない(当ブログ参照)

10 信用できる美容師さんを確保する

9まで書いて、あと10個くらい浮かんだのですが、無理やり10にまとめました。

こうやって見てみると、やはりシャンプーについての事が主になります。

それだけシャンプーがヘアケアの基本になるということではないでしょうか?

 

最後に少しだけ、哲学的なところに触れると

普段、お団子アップにしている方がいるとして、その方が黒髪艶々の健康毛になったとしたら

お団子はしにくくなってしまいます。

極端な例ですが、健康にすることがイコールいい髪とは限らないというお話です。

しかし、どんなスタイルの方でも濡れたまま寝るのはオススメできませんので

そういうものを箇条書きしました。

 

自分で染めちゃダメ!なワケ(後編)

前回が少し難しい話になってしまった反省を踏まえて残りは簡単に説明します。
弱い薬と強い薬があってそれを使い分けることができるのが美容室ということです。

一般的な市販の薬は一種類しか入っていません(強い薬一種類です)

すると、必要以上の力で毛先を傷ませることになります。
しかも、ご自分で塗るとなると「毛先につけないで塗る」というのも至難の業です。
特に、最近はやりの「泡カラー」などは、時間がたつにつれ毛先に薬が落ちてきます。

結果、一番必要ないところへ一番たくさん薬がついていることになります。
これがホームカラーをしてはいけない理由になります。

裏技をご紹介します。
題名に反することですが、どうしてもご自分で染めなくてはならない時もあると思います。
そういった時になるべく傷んで欲しくないので、お試し下さい。

まず、お風呂で使っているトリートメント、またはリンスを傷んでいる毛先に揉みこんでください。
そのあと、流さずにカラーして下さい。そうすると、トリートメントが髪を守ってくれます。
毛先の色の染まりが若干悪くなる可能性がありますが、多くの方が一番気になっている部分は
根本の黒い部分、または白い部分だと思いますので問題ないと思います。

そうすることで、多少ムラが出ることもあるかもしれませんが、髪を守ることができます。

特に定期的にパーマもされる方は必ず行ってほしいと思います。

なぜなら、パーマにとって一番大事なところは「毛先」ですし
カラーは傷んでいても染まりますが、パーマはかからなくなりますので。

自分で染めちゃダメ!なワケ(ホームカラーについて)

美容師はホームカラーを嫌います。その理由についてご説明したいと思います。

理由としてはざっくりいって3つ

1傷むから
2色がムラになるから
3美容室が儲からないから(笑)

3については説明不要でしょう(笑)しかし、あくまで3はおまけのようなものです。
問題は1と2です。しかし、これについても、おそらく多くのお客様は勘違いをしてると思いますし、同様に美容師も説明が不足しているように思います。ですので、ここでしっかりと説明しておきます。

1と2は密接に関係していますので、合わせて説明します。

多くのお客様は美容室で染めるより、自分で染める方が傷むということは自覚されていると思います。
そして、その理由はたぶん「美容室で使っている薬剤のほうが市販の薬剤より高級だから傷まない」というものだと思います。実際に美容師にそのような説明を受けた方もいると思います。

結論からいうとそれは間違いです。そして、美容師に対しては説明不足と言えると思います。

もちろん、完全な間違いではなく傷みにくいカラーなども次々に発売されてますし、それをいち早く使える美容室の方が『いい薬剤」を使っているとも言えますが、本質はそうではありません。
正解は「美容室のほうが、豊富な薬剤を常備してあり、部位や状態に合わせて使い分ける事ができるから」です。

では、なぜ使い分ける必要があるのか?ホームカラーをする、ほとんどの方は初めてカラーをするわけではありません。つまり、髪は「まだ染めていない毛」と「最低一度は染めたことがある毛」に分かれます。

まだ染めてない毛を新生毛(新生部)といいます。

そして、染めた事がある毛を既染毛(既染部)と言います。

これら2つの部位は必要な薬剤が違います。ここでは白髪染めを例にとります。
根元の白髪が生えてきた部分に塗る薬剤に求められる条件は白髪が染まる事、そして全体を茶色にしたい場合、一緒に生えてきた黒髪を茶色にすることが求められます。
白髪を茶色にすることと黒髪を茶色にすることは似ているように思われるかもしれませんが実は大きく違います。

薬剤の成分の話になると、おそらく難しい単語が出てきて、わかりづらくなると思いますので実際に起こる現象で説明しますと、白髪を茶色にするのは「色を足す」ことであるのに対し黒髪を茶色にするのは「色を引く」ことになります。

色を引くというとわかりづらいと思いますが、要は黒髪の黒の色素(実際は黒ではないですが)を髪から分解して抜き取ることです。言い方を変えれば、元々あるものを壊しているということです。
この、壊す行為には強い薬剤のパワーが必要になります。壊すわけですから当然傷みます。
ここでさっきの既染部(一度染めた部分)を考えると、根本の黒い毛が壊す必要があるのに対し一度染めた毛は、もう壊れているので、壊す必要がないということになります。
つまり、「既染部には強い薬剤パワーが必要ない」のです。

一度まとめますと「色を足すのには弱い薬剤でも十分」であり「色を引く(抜く)のには強い薬剤が必要」というわけです。

後半へ続く